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チームの研究方針
●港湾・漁港の防波堤等の沿岸構造物は、藻場、魚介類の産卵場、幼稚仔魚の保護育成場など、自然環境と調和・共生する機能を保有
●北海道周辺海域は水産資源の持続的利用の確保の観点から重要な役割を保有
・藻場や魚介類の生息場・産卵場として必要な環境条件の解明、所要の機能を評価
・沿岸・海洋構造物をそれらの生息空間として積極的に利用または保全する手法の開発(特に増養殖機能の評価手法)
・水産有用種の生産性向上と港内の水質・底質等の環境維持の両立と、港湾・漁港の高度利用と環境保全を一体化させた整備事業の推進に資する技術開発
沿岸構造物を活用した生育環境の保全
■プロジェクト研究
(土研第Ⅳ期中期計画 H28~R3)
総括課題:食料供給力強化に貢献する寒冷海域の水産基盤の整備・保全に関する研究
水産資源の低迷や漁業地域の活力低下に対応するため、沿岸域(漁港・港湾や河川流域を含む)から沖合域と一体となり、有用水産生物の持続的利用に向けて海洋構造物の有する増養殖機能の強化に資する整備技術を開発し、生態系全体の生産力の底上げと栽培漁業の支援による漁業地域の振興を図ります。
これらを達成するため、水産土木チームでは次の個別課題に取り組みます。
個別課題(水産土木チーム担当分)
- [1] 寒冷沿岸施設における水産生物の保護育成機能強化に関する研究
- ① 寒冷海域の水産生物の沿岸構造物周辺における行動特性の解明
- ② 沿岸構造物周辺における水産生物の保護・育成機能の評価技術の開発
- ③ 沿岸構造物における保護育成機能強化のための漁港・港湾等整備技術の開発
~達成目標~ (概要PDF)
- [2] 北方海域の水産資源動態に対応した生産性向上技術に関する研究
- ① 沖合海洋構造物の生物蝟集および周辺環境を踏まえた餌料培養効果の把握
- ② 沖合域に設置した実構造物による実証実験結果を活用した餌料培養メカニズムの解明
- ③ 大規模漁場の整備効果に関する総合的な評価手法の構築および整備手法の開発
~達成目標~ (概要PDF)
- [3] 漁港港湾の静穏域を活用した栽培漁業支援技術に関する研究
- ① 種苗放流適地としての漁港港湾水域に関する適正環境評価技術の構築
- ② 実証試験による効率的な種苗放流手法の構築
- ③ 栽培漁業支援強化のための漁港港湾の有効活用手法および整備技術の開発
~達成目標~ (概要PDF)
■基盤研究
- 基盤1:寒冷地における自然環境調和型沿岸施設の機能評価に関する研究(H29-R3)
- ① 現地検証とモニタリング方法の提案
- ② 機能評価手法の高度化と維持管理方法の提案
~達成目標~
- 基盤2:寒冷海域での静穏域を活用した生息場・餌場創出技術に関する研究(H30-R5)
- ① 港内直立壁の生息場・餌料形成条件の把握
- ② 港内直立壁への生息場・餌場創出機能付加技術の開発
~達成目標~
- 基盤3:沖合大水深域における漁場環境モニタリング技術に関する研究(R2-R4)
- ① 沖合大水深域での人工魚礁による資源増殖効果とその経年変化の把握
- ② 沖合大水深域での人工魚礁周辺における漁場環境に関するモニタリング手法の提案
~達成目標~